10月30日 決算特別委員会

◆委員(井上ノエミ君) 

 墨田区の子育て支援についてお伺いします。
 墨田区には最近たくさんマンションができています。ワンルームマンションが多いです。もっとファミリータイプのマンションができて、多くの家族が墨田区に住んでもらいたいです。そのためには子育てがしやすい墨田区をつくることが大変大事です。しかし、保育は大変コストが掛かる事業です。特にゼロ歳児保育は相当コストが掛かります。税金をまず子育て支援に向けることが大事です。また、NPOや民間会社と協力して行政コストを考えて事業を実施することがとても大事です。墨田区は子育て支援の新しい政策をいろいろやっています。そこで、まず99ページの保育ママ制度についてお伺いします。
 働くお母さんやお父さんを支援することはとても大事です。保育ママ制度も大変よい制度だと思います。保育ママになるためには保育士などの資格や研修が必要です。墨田区の保育ママはどのような資格を持っている人ですか。
◎子育て支援担当部長(関口芳正君) 
 本区の保育ママは、児童福祉法に基づく国基準である家庭的保育事業のガイドライン及び墨田区家庭福祉員制度運営要綱に基づき、保育士、教員、助産師、保健師、看護師のいずれかの資格を有する者、又は墨田区が実施する研修を受講することにより必要な技能を修得したと認める者で保育経験を有する者であるとしております。23年度で30名の保育ママがいらっしゃいまして、うち保育士などの有資格者が17名、墨田区の研修を受け必要な技能を修得した者が13名でございます。
◆委員(井上ノエミ君) 
 保育ママは待機児童を減らすためには大事な制度です。しかし日本の家は狭く、保育ママになりたい希望者は少ないです。また、子どもを預かるわけですから、保育ママの家が子どもたちにとって安全なことは大事です。私が住んでいたニューヨークでは、アパートに子どもが住む場合にはベランダに高い柵を付けなければなりません。日本ではアパートのベランダから子どもが落ちて死亡する事故が時々あります。事故を予防するための保育ママの家のチェックリストがありますか。何をチェックしていますか。
 それから、区役所としてどのような監督体制をとっているか、お伺いします。
 実際に保育ママを訪問して指導していますか。
◎子育て支援担当部長(関口芳正君) 
 家庭訪問をする際にチェック表を作成しております。このチェック表では、その家庭に柵等の転倒落下防止などの設備がされているかというような施設の状況、また保育の内容、衛生管理、健康管理などの項目で、年度当初、家庭訪問をしてチェックしているところでございます。
 区の監視体制ですけれども、区役所の子育て計画課の中に保育士を配置いたしまして、この保育士が保育ママの支援員となっております。年3回以上、家庭訪問をしまして、指導監督を行っているところでございます。
◆委員(井上ノエミ君) 
 保育ママは一人で子どもを預かります。生後6週間の赤ちゃんもいます。一人で何人もの子どもを預かるのは難しいと思います。横浜市では赤ちゃんの死亡事故が起きています。なるべく複数の保育ママで子どもを預かるグループ型がよいと思います。グループ型保育室の「ぶどうの木」のような施設がよいと思います。空いている商店や民間のアパートを利用できると思います。
 そこでお伺いしますが、保育ママは最高3人までの子どもを預かるようですが、どのような基準で子どもの数を決めていますか。
◎子育て支援担当部長(関口芳正君) 
 受託児童数の基準でございますが、国の家庭的保育事業のガイドライン、そして墨田区の家庭福祉員制度運営要綱に基づきまして、1人につき3名、補助員を雇用し2人で保育する場合は5名以内としております。なお、2階以上に保育室がある場合には4人以内としております。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、子どもを預けるお母さんは保育ママを選べるのでしょうか。
◎子育て支援担当部長(関口芳正君) 
 保育ママの選び方ですけれども、保護者の希望に基づいております。担当者が窓口で保護者の意向を伺いながら保育ママの状況を説明し、保護者に保育ママを選んでいただくということになっております。しかしながら、4月当初は希望者が大変多いので、保育所の入所指数の高い方から希望順に選定していただくというやり方になっております。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、同じ99ページの「すみだ子どもサロン」について質問します。
 墨田区の子育て支援は大変充実してきています。亀沢四丁目にある「すみだ子どもサロン」は子育て中のお母さんのために大変役に立っていると思います。子どもを預けることもできます。また、ほかのママさんたちと友達になれてネットワークもできます。このようなサロンがたくさんあればママさんたちの子育てのストレスもなくなります。また、NPOが運営していますからコストも1,600万円で比較的ローコストです。
 現在、「すみだ子どもサロン」は1年間に何人ぐらいのお母さんや子どもたちに利用されていますか。
◎子育て支援担当部長(関口芳正君) 
 23年度の数値ですと、ひろば、一時保育、子育て相談、それぞれを合わせまして8,168人の利用でございます。
◆委員(井上ノエミ君) 
 「すみだ子どもサロン」のホームページを見ました。平成19年の利用実績が載っていました。しかし、最近の利用実績がホームページにありません。区民の皆さんの税金で運営されていますから、是非情報を更新してもらいたいと思います。NPOに情報公開を義務付けてはどうでしょうか。
◎子育て支援担当部長(関口芳正君) 
 本事業を運営しているNPOに対しましては、補助事業ということで実施しておりますので、義務付けというのは難しいかと考えておりますが、確かにデータ更新がされていないという面もございます。やはり情報提供を区民の方に適切にしていく必要があろうかと考えておりますので、今後データ更新をするようにNPOに依頼をしたいと考えております。
◆委員(井上ノエミ君) 
 「すみだ子どもサロン」のような施設は、両国と文花に「子育てひろば」があります。「子育てひろば」は保育室もあり、経費は年間3,000万円です。少し高いですね。「すみだ子どもサロン」はローコストです。子育てにやさしい墨田区になりますから、もっとたくさんつくってもらいたいと思います。その計画がありますか、お伺いします。是非検討していただきたいと思います。
◎子育て支援担当部長(関口芳正君) 
 「子育てひろば」とのコスト比較ですが、利用者1人当たりのコストで見ますとほぼ同じ経費でございます。また、ご紹介のあった二つの「子育てひろば」のほかに曳舟に子育て支援総合センターもございます。また、区内では2小学校に1カ所という形で児童館、コミュニティ会館をこれまで整備してまいりまして、その中で同様の子育てひろば事業を展開しているところでございます。私どもとしては、区内全域で同様の事業が展開できていると認識しているところでございますので、現時点においては新たな施設をつくっていくという考えは持っておりませんので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、94ページに関係しますが、聴覚障害の方が区役所に来るときに、どうしてもコミュニケーションが難しいようです。区役所には職員で手話のできる人もいます。しかし、いつも手伝ってもらうことは難しいようです。豊島区や新宿区、江戸川区などの多くの区では手話通訳者を区役所に置いています。曜日と時間を決めてあり、大体1週間に2回ぐらいです。墨田区はこのような制度はありません。是非、初めは1週間に1回でもいいですからやってみてはどうでしょうか。
◎障害者福祉課長(佐久間之君) 
 聴覚障害の方のための手話のできる職員の登録制度がございまして、必要に応じ対応しているところでございます。ご指摘いただきましたように、なかなか手伝ってもらうのが難しいのではないかということでございますが、今年の3月にすみだ障害者就労支援総合センターが開設いたしまして、その中に手話通訳の派遣事務所も置きました。月曜日から土曜日までの夜8時まで、常時通訳者を配置しております。この制度を活用しまして、さまざまな相談、区役所での手続等の相談もできるようになりましたので、この制度を活用して様子を見ていきたいと考えております。
○委員長(福田はるみ君) 
 以上で、みんなの党の質疑を終了いたします。